筋トレの王道とも言われるBIG3(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)は、筋力アップやボディメイクに欠かせないトレーニングですが、初心者には挑戦が難しい場合もあります。
そこで、今回はBIG3に匹敵する効果を発揮しつつ、初心者にも取り組みやすい3種目をご紹介します。
ディップス、チンニング、ブルガリアンスクワットといった種目は、バーベルを使わずに安全に行えるのが魅力です。
本記事では、それぞれの種目の正しいフォームや注意点、効果的なトレーニング方法を詳しく解説。
さらに、BIG3との比較を通じて、それぞれの良い点や悪い点を明らかにします。
筋トレ初心者から上級者まで、ぜひ参考にして、自分に合った最適なトレーニングメニューを見つけてください。
・筋トレBIG3、ベンチプレス、デッドリフト、スクワットの概要とコツ
・筋トレBIG3に代わる、有効なトレーニング方法
ベンチプレス、正しいフォームの習得

グリップの位置と握り方
ベンチプレスでは、適切なグリップ幅と握り方が重要です。
一般的に、肩幅よりやや広めの位置でバーベルを握ります。
握り方は、手のひらでバーベルをしっかり支え、親指をバーベルの周りに巻きつけるフルグリップが安全です。
グリップ幅と握り方を確認することで、筋肉への負担を適切に分散させ、効果的に力を発揮できます。
肩甲骨の固定と背中のアーチ
ベンチプレス時には、肩甲骨を下げて背中に自然なアーチを作ることが重要です。
これにより、胸部の筋肉に適切な負荷をかけ、肩の怪我を防ぐことができます。
また、背中のアーチを作ることで足から全身を使い、安定したフォームが保て、バーベルのコントロールが向上します。
肘の位置とバーの降ろす位置
ベンチプレスでは、肘の位置が重要です。
肘を体に対して約45度の角度で保ち、上腕と体の間に適度なスペースを作ります。
バーベルを降ろす位置は、胸の真ん中あたりが理想です。
(骨格で違いますが、立った状態で腕を伸ばし後ろに一番引ける場所にバーベルを持ってきます)
このポジションで上下動を行うことで、筋肉への負担を適切に分散させ、効果的に力を発揮できます。
力の伸ばし方と回復方法
週間トレーニングプラン
力を伸ばすためには、週間トレーニングプランが重要です。
週に2~3回のベンチプレスを行い、回数、重量、セット数を徐々に増やしていくことで、筋力が向上します。
限界で5回の重さを3セット
〈筋力向上〉
限界で10回の重さを3セット
〈筋肥大の最大化〉
組み合わせて行いましょう。
また、他のトレーニングとバランスを考慮し、適切な休息日を設けることも大切です。
アクセサリー種目の追加
ベンチプレスだけでなく、アクセサリー種目も取り入れることが効果的です。
ダンベルフライ、プッシュアップ、ダンベルプレスなど、胸部や三頭筋に焦点を当てたトレーニングを組み合わせることで、ベンチプレスのパフォーマンス向上につながります。
アクセサリー種目は、メインのベンチプレストレーニングの後に、週に1~2回程度行うことが理想的です。
栄養と休息の重要性
筋力を向上させるためには、適切な栄養摂取と十分な休息が不可欠です。
タンパク質を中心としたバランスの良い食事を摂取し、筋肉の回復・成長をサポートしましょう。
また、十分な睡眠時間を確保することで、筋肉の回復を促し、次のトレーニングに備えることができます。
日々の生活習慣に気をつけることで、ベンチプレスの重量をより安全かつ効果的に伸ばすことができます。
デッドリフト安全なフォームの習得

足の位置とバーとの距離
デッドリフトでは、足の位置とバーとの距離が重要です。
足幅は肩幅くらいにし、バーは靴のひも部分にくるようにセットします。
この位置でバーベルを持ち上げることで、効率的に力を発揮し、膝や腰への負担を減らすことができます。
腰と背中のアライメント
デッドリフトで安全なフォームを維持するためには、腰と背中のアライメントが大切です。
始動時には、背中を真っすぐに保ち、腰を自然に反らすことで、腰への負担を軽減し、効果的な筋肉の活用が可能になります。
また、持ち上げ時には、背中を丸めず、腰を伸ばすことで、安全かつ効果的なデッドリフトを行えます。
ヒップと膝の動きの同期
ヒップと膝の動きを同期させることが、デッドリフトの効果的な実行に繋がります。
バーベルを持ち上げる際、ヒップと膝を同時に伸ばし、下ろす際には同時に曲げることが重要です。
〈ピップヒンジ〉
これにより、膝や腰への負担を減らし、筋力の効果的な発揮が可能になります。
効果的な筋肉の使い方と回復
ハムストリングとグルートの活用
デッドリフトでは、ハムストリング(大腿二頭筋)とグルート(臀筋)の活用が重要です。
これらの筋肉を意識的に使うことで、腰への負担を軽減し、効果的な力の発揮が可能になります。
また、これらの筋肉が発達することで、全身のバランスが向上し、他の種目にも良い影響が及びます。
コアと上半身の安定化
デッドリフトでは、コア(体幹)と上半身の安定化が重要です。
コアを意識的に締め、背中や肩甲骨を安定させることで、効果的な力の発揮が可能になります。
また、コアと上半身の安定化は、腰や背中への負担を軽減し、怪我を防ぐ役割も果たします。
デロード週とストレッチの実施
筋肉の回復と成長を促すために、デロード週とストレッチの実施が重要です。
〔デロードする(体への負荷を取り除く)週を設けること。デロードするとは、文字どおりエクササイズの量を減らし、これまで一生懸命やってきたワークアウトから体を回復させるのに役立つアクティビティに集中するということだ。〕
デロード週は、通常のトレーニングから一時的に負荷を減らし、筋肉の疲労を解消させる期間です。
デロード週を4-6週ごとに設けることで、筋力向上を持続的に実現できます。
また、ストレッチは、筋肉の柔軟性を向上させ、怪我のリスクを軽減するために役立ちます。
トレーニング後に特にハムストリング、グルート、腰周りのストレッチを行うことが効果的です。
スクワット、ケガを防ぐ正しいフォーム

足の幅とつま先の角度
スクワットの際、足の幅とつま先の角度が重要です。
足幅は個人差がありますが、一般的には肩幅から少し広めが適しています。
つま先の角度も適度に外側に向けることで、膝や股関節への負担を軽減できます。
自分に適した足幅とつま先の角度を見つけることで、安全かつ効果的なスクワットが可能になります。
膝の動きとトラッキング
膝の動きは、スクワットで重要なポイントです。
膝はつま先の方向に動かし、内側や外側にずれないよう注意しましょう。
また、膝がつま先よりも前に出過ぎないように注意することで、膝への負担を軽減できます。
バーの位置と背中の緊張
バーの位置は、高い位置(ハイバー)と低い位置(ローバー)の2種類があります。
自分に適した位置を見つけ、バーをしっかりと固定することが重要です。
また、背中を緊張させ、胸を張ることで、バランスを保ちながらスクワットを行えます。
力を増やすトレーニング方法と回復期間
ボリュームとインテンシティの調整
スクワットの力を増やすためには、ボリューム(セット数・総重量)とインテンシティ(負荷の重さ)を適切に調整することが大切です。
通常のトレーニングでは、ボリュームを高め、インテンシティを適度に保ちます。
そして、時折インテンシティを上げることで、筋力向上を促します。
バリエーション種目の取り入れ
スクワットのバリエーション種目を取り入れることも効果的です。
フロントスクワットやボックススクワットなどの種目を取り入れることで、筋力のバランスを整え、スクワットのパフォーマンスを向上させます。
また、バリエーション種目は筋肉の刺激を多様化し、飽きずにトレーニングを続けることができます。
フォーム改善とウォームアップの重要性
フォームの改善は、スクワットの力を増やす上で重要な要素です。
トレーニング中に意識的にフォームをチェックし、必要に応じてコーチやトレーナーにアドバイスを求めましょう。
また、ウォームアップは筋肉を活性化させ、怪我のリスクを軽減するために欠かせません。
ウォームアップには、軽いストレッチやダイナミックストレッチを取り入れ、筋肉や関節を動かすエクササイズを行いましょう。
これにより、スクワットのパフォーマンスが向上し、より重い重量を安全に扱うことが可能になります。
BIG3の代わりに何がある?

ディップス
実施方法
1 .ディップスバーを肩幅よりやや広い位置で握ります。
2.肘を曲げてゆっくり下降し、肘の角度が90度になるまで行います。
3.胸を張りながら、肘を伸ばして元の位置に戻ります。
回数の目安: 3セット × 8~12回
注意点: 肩関節に過度の負担をかけないよう、肘の角度が90度を超えない範囲で行ってください。
良い点: バーベルを使わずに胸、肩、三頭筋を効果的に鍛えることができます。
悪い点: 肩関節に負担がかかりやすいため、注意が必要です。

チンニング(懸垂)
実施方法
1.バーを肩幅よりやや広い位置で握ります。
2.自分の体重を支える力を使って、肩甲骨を寄せながら引き上げます。
3.肘が完全に伸びるまでゆっくり下降し、元の位置に戻ります。
回数の目安: 3セット × 5~10回
注意点: ゆっくりとした動作で行い、急激な体重の預け方を避けてください。
良い点: 広背筋、僧帽筋、上腕二頭筋、および前腕の筋肉を効果的に鍛えられます。
悪い点: 初心者には難易度が高いため、アシストマシンやバンドを使って負荷を調整することが必要です。

ブルガリアンスクワット
実施方法
1.後ろ足をベンチや台の上に置き、前足は肩幅くらいに広げて立ちます。
2.上体を垂直
3.膝が90度になったら、前足の力で元の位置に戻ります。
回数の目安: 3セット × 8~12回(各脚)
注意点: 膝がつま先よりも前に出ないように注意してください。膝に負担がかかる原因となります。
良い点: 一方の脚に重点を置いて筋力を向上させ、下半身のバランスを整えることができます。
悪い点: バランスが難しいため、最初は壁や棒を使って支えることが推奨されます。
まとめ
ディップス、チンニング、ブルガリアンスクワットは、筋トレBIG3(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)と比べて、バーベルを使わずに行える効果的なトレーニング方法です。これらの種目を実践する際は、正しいフォームと注意点を意識して取り組み、ケガのリスクを軽減しましょう。初めて行う方も、回数の目安に沿って無理のない範囲で練習を重ねることで、筋力アップや体のバランス改善に効果を発揮できるでしょう。
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